夏山ソロ登山の持物【長期縦走編】

はじめに
本格的に登山を始めて10年。夏の長期休暇を取得した際には、北アルプスの山に長期縦走に行く事が、毎年恒例のイベントとなっています。
今回の記事では、長期縦走登山の装備についてお話ししたいと思います。
持物をカテゴリーごとに分類し、それぞれのカテゴリーごとにポイントを説明したいと思います。
持物
登山に持って行く持物を以下のカテゴリーに分類しました。
- 共通…以下のカテゴリーに含まれない、貴重品や各種備品。
- 行動食…行動時に摂取する食材と容器(ボトル)。
- ウエア…行動時、雨天時、幕営時で分類。
- カメラ…カメラと予備バッテリー、クリーニングキット等の備品。
- テント泊…テント泊をする際に必要となる物。
- 自炊…自炊をする際に必要となる物。
- 食材…主に夕食用の食材。
共通

浄水器を持っていくと、ルート上に沢がある場合には、沢の水で水分を補給することが出来ます。
行動食

行動中は、体から汗と共にミネラル分を失うため、水ではなく麦茶などのお茶で水分を補給した方がいいでしょう。
また、縦走の際に不足しがちな、ビタミン類は、サプリメントで補給するといいと思います。特にビタミンB群は、疲労を回復させる効果があるとされています。
ウエア

風が強い山の稜線では、ソフトシェルを着用し風を防ぐ必要があります。しかし、ソフトシェルは、レインウエアで代用する事が出来ます。そうすれば、荷物を減らすことにつながります。
3000m近くの山の稜線では、夜に気温が5℃程度とかなり冷え込みますが、フリースがあれば十分で、ダウンは必要ないと思います。風が強い場合は、レインウエアを着用し冷えを防ぎます。
カメラ

必須の装備ではありませんが、私は写真撮影を趣味としている為、ここに記載しています。
カメラホルスターがあると、ザックのショルダーハーネスにカメラを取り付ける事が可能です。首からぶら下げながら歩くと、カメラが左右に揺さぶられ快適な登山の妨げになりますし、岩場を登る場合などは、足掛かりを確認しながら登る必要がありますが、足元の確認の妨げになり危険です。
私は、重い一眼レフを携行しますが、ショルダーハーネスに付けることで、特に問題を感じる事はありません。
但し、一眼レフは、防塵、防滴の物でも、完全防水ではない為、雨やガスが濃い気象条件では、ザックにしまってしまった方が良いです。
テント泊

テントは、クロスフレーム型の自立式のテントが、設営が楽で、悪天候(風)に強いので良いと思います。ガイラインでテントを固定すると、風が強くても安心です。
シュラフは、最低使用温度が2℃の物を使用しています。今まで寒くて眠れないと言った事はありません。
自炊

ガソリンストーブを使用しているところが少し特殊ですが、燃料代が安く、気温が低くても火力が落ちないところが気に入っています。
高い山の上では、圧電着火式のライター、またはストーブに付属している点火装置が機能しなくなる事が良くあり、フリント式のライターかマッチを持参する必要があります。
風の強い山では、煮炊きをする際にウインドスクリーンが必須になります。
山のテント場では、水場が離れている場合があり、大容量のウオーターキャリーがあると、夕食で使う水や、翌日の行動用の水をテント場へ持ち帰る事が出来重宝します。
食材

特に夏山では、食材が傷みやすくレトルト食品に頼りがちになります。私の場合は、少しでも野菜を摂取しようと乾燥野菜を持っていき、主に味噌ラーメンの具材として使用しています。
また、たんぱく質も必要ですが、行動食の項に記載したプロテインや高野豆腐、で摂取したり、大豆で作られている「畑のお肉」と言う商品名の食材を味噌ラーメンに入れたりしています。
登山を始めた当初は、食材を多めに持っていき、使わずに帰って来る事が良くありましたが、今では最終日にきっちり使い切る量だけ持って行く様にしています。やはり荷物は少ない方が良いです。
おわりに
以上、夏山の一般道(雪渓を登る事の無い)を想定した登山の持物についてのお話させて頂きましたが、いくつか捕捉したいことがあります。
夏山と言っても、7月上旬では、3000m近くなる山では、まだ雪が多く残っていることがあり、上記の装備に加え、ピッケルやアイゼンが必要になります。
また、必ずしも必要となる装備ではない為、記載はしませんでしたが、急峻な岩場のルート(穂高連峰や剱岳)で落石や滑落の危険が伴う場合は、ヘルメットとヘルメットをザックに固定するヘルメットホルダーが必要になります。
9月の下旬になると山は冷え込み、例えば立山の雷鳥沢キャンプ場では、テントに霜が氷着くことがあります。それでも、シュラフは、最低使用温度が2℃の物で、特に問題はありませんでした。
これから長期縦走の登山を計画している方に参考にしていただければと思います。
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