扇沢から徒歩で剱岳を目指す6日間の山旅(5/6日目)

扇沢から徒歩で剱岳を目指す6日間の山旅(5/6日目)

日付

2019/08/08(木)

行程

雷鳥沢キャンプ場(5:08) → 剱御前小屋(6:53) → 剱山荘(7:59-8:25) → 剱岳(11:18-11:36) → 剱山荘(13:35-14:48) → 剱沢小屋(15:13-15:16) → 剱沢キャンプ場(15:32)

移動距離

約9km

ギャラリー

本文

本日はこの旅の重要な目標地点としている剱岳を目指す。 

本来であれば剱沢野営場を目指すが、先日のような雷雨になることを考慮し、早めに山頂を目指すため、まず剣沢小屋に直接行き、小屋に荷物をデポし、山頂を目指すこととする。

まずは剱御前小舎までの高低差500Mの道のりをジリジリと詰める。朝のうちは斜面は日陰となり風も涼しく気持ち良い。高度が上がるにつれ景色が変わって行く。

剱御前小舎が目前へと迫ると、遠くには、槍ヶ岳や薬師ヶ岳が望めるようになる。

剣御前小舎からは、剣御前の東斜面をトラバースし剱沢小屋を目指す。標識にはアイゼンが必要と記載されていたが、踏み跡を忠実にめくれば、危険な箇所はない。

剱沢小屋へと到着し軽く食事を済ませる。少し休んだ後、最低限の荷物だけ持ち、ヘルメットを被り剣岳山頂を目指す。

ザレた急斜面が多く落石に注意が必要。下山者とすれ違う時間帯でもあり、落石を起こさないことも重要である。鎖の設置されている急斜面では、鎖に頼りきらず、手がかり足がかりを見つけ確実に前へと進む。

本日も天気が良く風も穏やかだが、暑さに苦しめられることになる。急斜面の登りは体力の消耗が激しい。事情は分からないが、周りでは救助ヘリが旋回し続けている。

幾つか際どい鎖場があるが、足場が広く慎重に進めば難しは事はない。

剣岳を別山ルート正面から見た時にはわからなかったが、山頂への登山道は、複雑な尾根を縫うように通っており、アップダウンがあったり、山頂までの道のりは険しく、遠く感じられる。

息を整えながら上へ上へと進む。高度が上がるにつれて、周りの山々は視界の下へと移り、景色が変わっていく。

早月尾根の分岐へと差し掛かり、岩場を山頂へと進んでいくと、山頂にある祠の屋根が見える。

11:18に山頂へ到着する。雷雨が心配であったが、今のところは問題なさそうだ。

2度、悪天候に阻まれ登頂を果たせなかっただけに、今回の登頂は感慨深いものがある。しばし、山頂で休憩を取り、山を下り始める。下りの方が危険を伴うため、安心はしていられない。

暑さに苦しめられながら、約2時間後に剱山荘へ到着する。

山荘裏手にある雪渓から流れる冷たい水を飲みまくり、水分を補給した。

山荘では、牛丼を注文する。約8時間行動して、摂取したのは、カップラーメンと行動食のみ。食べ物がある事のありがたみを感じる瞬間でもある。

しばらく、休憩した後、剱沢小屋へテントの受付に行くが、テントの受付は剱沢キャンプ場の管理棟で行っているとのことで、剱沢キャンプ場を目指すことにする。

剱沢キャンプ場は、多くの登山者で賑わっている。

剣岳を望むことのできる場所にテントを設営する。別山方面から吹き下ろす風が涼しく気持ちいい。

今日もテントの外にシートを敷き、その上で晩酌をしながら、まったりと過ごした。今回の山旅も残すところ1日である。

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