スノーピーク チタントレック 1400 / 900 を10年使って分かった事

スノーピーク チタントレック 1400 / 900 を10年使って分かった事

はじめに

スノーピーク チタントレック 1400 を購入したのは、10年以上前の事。今でもテント泊の登山や低地でのキャンプで、自炊する際に使用している。

購入当時は、低地のキャンプで煮炊きをする為にクッカーを探していた。従って軽量である必要はないのだが、チタンの方がアルミより、腐食に強いと考え、チタン製のクッカーを候補に入れる事にした。

そして、フタに持ち手が付いている製品は、フライパンや皿として使う事が出来、便利と考えチタントレックを購入することになった。

後に、山に登る事を趣味とするようになり、テント泊での縦走では、軽量なクッカーが必要になるが、改めて他の製品を検討したところ、この製品が、十分に軽量な上、丈夫である事が分かりスノーピーク チタントレック 900 を追加し、継続して使用する事になった。

今では、大分年季が入っているが、トラブルなく使用できていて、作りがしっかりしていて、良い製品である為、皆さんにも紹介したい。

主要メーカーのクッカーの比較記事はこちら。

スノーピーク チタントレック 1400 / 900 の紹介

特徴

チタン製の軽量なクッカーである。スタッキング可能で、蓋はフライパン(皿)として使う事が出来る。蓋の縁の径は、鍋の縁の径より大きく、米を炊くと、水滴が垂れやすい。専用のメッシュケースが付属する。

良い点

  • 軽量である。同形でアルミ製のクッカートレックも販売されているが、チタン製の方がかなり軽い。
  • 素材に適度な厚みがある。軽量ではあるが、缶ジュースのアルミ缶のように、ペコペコ凹む製品もある中て、適度に厚みがある。
  • 持ち手にががたつきがなく、丈夫に作られている。
  • 持ち手もチタンで作られている。
  • 蓋がフライパン(皿)として使う事が出来る。
  • 素材の質感が良い(俺だけ?)。

チタントレック 1400 189.0g
チタントレック 900 156.3g

悪い点

  • 焦げ付きやすい。ステンレスの金網を敷く等して、工夫する必要がある。特に、火が一点に集まる、ストーブを使用している場合は焦げ付きに注意する必要がある。チタンは、焦げ付きやすいといわれているが、キャンプ用の底が薄い鍋は、どの様な素材で作られていようと、家庭用の鍋より焦げ付きやすいと考えてよいだろう。
  • 凹みやすい。軽い分、風に飛ばされやすく、高いところから落とすと、凹む。
  • フライパンは持ち手を強く握るとロックが外れ反り返る為、注意が必要。

油断していると焦げる。しかし、チタントレック特有の問題ではない。
ガソリンストーブを使用するようになってから、火の当たる部分が白くなった。
雪を溶かしていたところ、底付近が空洞となり空焚き状態に。底部分の色が変わって、少し波打っているが、強度に問題はない。
重いものを乗せると反り返る。

注意点

チタンは、傷つきやすい素材なので、焦げ付いたとしても、金タワシ等でこすらない方が良いだろう。

2013年4月29日 北奥千丈岳への登山の道中

利用シーン

登山など、荷物を軽くしたい場合。低地のキャンプでも、バックパックを背負って移動する場合。

2013年8月5日 聖平小屋のテント場にて

おわりに

カーサイトがあるキャンプ場等、荷物の持ち運びがほとんど必要ない場合は、軽量なクッカーではなく、やはり普通の鍋を利用した方が便利である。

クッカーを登山で使う場合や、旅先に手荷物で持っていく場合には、軽量なチタン製を選択したいが、各社から色々な製品が出ている中で、チタントレックは、丈夫で安心感を持てる製品だと思う。

熱伝導の悪いチタン製のクッカーを焦げ付きを心配して敬遠する方もいるかもしれないが、火力調整やクッカーとストーブの間にステンレス製の網を敷くなどして問題なく使うことが出来る。

軽量なクッカーを探している方にこの記事が参考となれば幸いである。

☆テント泊の登山で実際に本製品を使用した記事『ゴールデンウィーク!雪が残る五竜岳、唐松岳を廻る山旅』